山田｜荒川区宮の前、小台の歯医者

こんにちは。歯科医師の山田です。

ここのところ、汗ばむような暑さを感じる日も多くなってきましたね。夏が近づくにつれ、冷たい飲み物や食べ物ものを口にする機会が増えてくるのではないでしょうか。冷水やアイスキャンディーなど口にした際、キーンとするような感覚を味わったことはないですか？

歯がしみる原因には、虫歯が進行した場合や知覚過敏があります。知覚過敏は歯の象牙質が神経に刺激を伝えることで起こります。通常、健康な歯であれば表層がエネメル質で覆われている為、知覚過敏になることはめったにありません。しかし、何らかの理由で内側の象牙質が露出してしまった場合、知覚過敏が起こります。

①歯肉の退縮

歯周病が進行したり、強い力でゴシゴシと歯磨きし歯肉を傷つけた為に歯茎が下がり、歯根部の象牙質が露出すると知覚過敏が起こります。

②歯ぎしり、食いしばり

歯ぎしりや食いしばりが原因で歯に力がかかり、根本の部分のエナメル質が欠けてきます。この場合も知覚過敏が起こることがあります。

③歯の破折

歯をぶつけてしまったり、咬む力が強すぎてエナメル質が欠けてしまうと象牙質が露出し知覚過敏が起こります。

④歯のすり減り（咬耗）

上下の歯がこすり合うためすり減ってくることを咬耗といい、誰にでも起こりえます。進行すると、咬む面の象牙質が露出し知覚過敏が起こることがあります。

－ 知覚過敏の治療 －

症状が比較的軽い場合、硝酸カリウムなど神経の興奮を抑える薬を含んだ歯磨き剤を使用したり、根面の象牙質に薬物を塗布、コーティングしたりします。

歯がすり減って象牙質が露出している場合には、樹脂を詰めると効果的な場合が多いです。

知覚過敏に歯ぎしり、食いしばりが関係している場合は、ナイトガード（マウスピース）を使用します。寝ている間にに装着することで、歯へのダメージを和らげ、知覚過敏の進行を抑えたり予防する事ができます。

痛みが持続したり、激しくて日常生活に支障をきたす場合は神経の治療が必要な事もあります。

このように、知覚過敏の原因や治療法は様々です。また、歯がしみるといっても原因は知覚過敏だけでなく、虫歯や歯周病の可能性もあります。そのため、症状がある場合は早めに歯科医院を受診し、適切な診断、治療を受けることをおすすめします。